ジャワティコラム
『プロのこだわり Vol.4』
「子どもに食べさせられるパンしかつくらない」
パンストック 平山シェフ
__九州きっての名店「パンストック」
パリ、そして国内の名店で修業した平山哲生シェフが、故郷・福岡で2010年に創業しました。

ただパンを作りたくて、自分の可能性が知りたくて、パンの研究所みたいなつもりで作りました。今はそれだけじゃなくて、パンを作ることで人の役に立てないか模索しています。

__家族のためのドーナツは添加物不使用。油っぽさをなくすよう、何度も試作を繰り返したもの。いつも変わらないスタイルです。

僕は自分の子どもに食べさせられるパンしか作らないって決めてます。後ろめたくないものを作ろうと。僕は生産者と消費者の間にいるので、生産者からきた素材というバトンを、上手く渡せるような存在になりたい。

__ナチュラルな素材から作ったパンには、ナチュラルな飲み物を合わせたい。
でも、それを見つけるのはむずかしいと、平山シェフは言います。

パンストックのパンは、ナチュラルな素材でシンプルにつくっているから、ジャワティはうちのパンと相性いいと思います。意外とないんですよ、手軽に買えるものの中でナチュラルなドリンクって。ちょっと香りや甘さがついていて、後味が気持ち悪くなっちゃうんで。香料系はほんのちょっとでもずっと口の中に残りますからね。
ジャワティみたいな、食べ物と一緒に消えてくれる飲み物はいいですね。

__味だけではなく、モバイルな存在であることも魅力のひとつ。

自分で淹れられたらいいですけど、忙しいときや外にいるときは、なかなかそこまでできないんで。家で飲むお茶といっしょで、茶葉から淹れただけの商品が手軽に飲めるのもいいなと思います。

__平山シェフの最近のお気に入りはジャワティホワイト。

一見、味が薄そうだけど、ボディがある白ワインみたいに、ちゃんと旨味や深みがある。
浅煎りコーヒーみたいに水色は薄いけれど、素材そのものの味がします。

ジャワティは、いい意味で普通だなと思います。子どもの頃からあったし、いまだに残ってるということは、ちゃんと価値があるということ。流行り廃りにかかわらず、常に一定の位置をとれるっていうのは、パン屋の目指すところと同じですよね。うちも特別においしいパンだってもちろん作りたいけど、普通っていうのはいいなと思っていて。高すぎず、ちゃんと日常で買える。日常の中に溶けこむ存在っていうのは、特別なものより、普通なものなんじゃないかなと。

__あえて、普通であること。
ジャワティも、パンストックも、目指すところは同じでした。
INTERVIEW&TEXT&PHOTO:パンラボ・池田浩明
PRODUCE:さいころ食堂・大皿彩子/大淵由貴
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