DEAN & DELUCA 「ハレの食卓の演出とは」
- 1.食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」の原点
- 2.商品が持つストーリーで選ぶ
- 3.シンプルな素材を大切にする
- 4.「プラスもう1品」で食卓を華やかに
- 5.季節感の演出
- 6.プロに直接聞く
ワクワクがいっぱいの食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」。
惣菜、パンやスイーツ、ワインやオリーブオイルやパスタソースや調味料など、世界と日本の作り手から届く、伝統的な製法を守った食材たちが、ハイセンスなパッケージに包まれて並んでいます。季節ごとに変わる演出など、思わず楽しくなる仕掛けもいっぱいです。
新型コロナウイルスの影響で、おうちで過ごす時間が増えているこの頃。外食や旅行に行くこともできず、ワクワクする機会が減っていますよね。そんなときこそ、ひと工夫。日常の食卓が、楽しく華やかになる演出を加えてみませんか?
そこで、DEAN & DELUCAの各部門のスペシャリストたちに「ハレの食卓」を演出するアイデアについてお話を伺いました。
第1弾は、品川店ストアディレクターの出居勇太さん。
こだわりの商品や丁寧なサービスには、日々の食卓が楽しく華やかになるヒントがたくさんありました。
「DEAN & DELUCA」の原点
出居:DEAN & DELUCAの由来は、ディーンさんとデルーカさんという創業者の名前からついています。1973年、高校教師だったジョルジオ・デルーカは、フードブローカーの父親の影響から「食への熱い想い」が捨て切れず、教師を辞めて、ニューヨークソーホーにチーズ専門店を開きました。そして、間もなくその店の常連となるジョエル・ディーンと意気投合し、1977年に原点となる店をオープンしました。
デルーカはイタリアにルーツを持っていたので、チーズに限らず、伝統的で、地域に根差したイタリア食材を集めて、ニューヨークの街の中の市場として展開していくことが、都市生活者に対して、すごく新しい提案になったんです。
出居:はい。全部、輸入品ではなく、自分たちの地域を見つめる。例えば、ニューヨークだったら多国籍の食文化に合わせて提案し、日本なら和の食材をはじめとした、自分たちにとって身近な日本の作り手さんもしっかりと注目しています。
商品の中には時間や手間がかかって、一品の値段が高くなるものもあります。なぜそうなるのか、その商品が持つ「ストーリー」を、丁寧にお客様にお伝えすることで、お客様に共感していただき、手に取ってくださり、食卓で使っていただくと、今まで使っていたものとちがう価値を感じて楽しんでいただけるかと思います。
出居:そうですね。お客様に興味を持っていただき、食卓にとりいれていただきたいですね。そしてあたらしいもの、クラシカルなもの、どちらの提案も大切にしています。人々に変わらず愛されつづけていくには理由がある。食のセレクトショップとして、品揃えだけでなく、そういった理由までも伝えられるような売り方を大切にしたいと思っています。
出居:そうですね。例えば、パスタソースはイタリアの農家さんが作ったものをそのまま瓶詰めにしています。なので使われている素材がシンプルなんです。
出居:シンビーノ ジャワティストレートはシンプルな素材のみでつくられているので、私たちが大切にしていることにも合っているんです。数年前から扱っていますがファンも多いですよ。品川店では、お惣菜やパンと一緒に買われる方をよく目にします。
食卓を華やかに
出居:スーパーで生鮮食品を買われたお客様が立ち寄って、プラスもう1品で、お惣菜を買われるとか、生鮮食品をおいしくするための調味料を探しに来られるとか、パスタはちょっと珍しいものにしようかとか、おうちごはんのメニューを増やしたい、変えてみたいというご要望が、特に目立ってきています。
出居:手間をかけなくても、オリーブオイルの種類や産地を変えてみたり、トリュフソルトや赤ワインソルトのようなブレンドソルトを追加してみたりとか、あとはパスタをつくる時でも、イタリアのパスタソースを使ってみるとか。
出居:例えば、DEAN & DELUCAのパンに合わせて、さらにジャムも追加していただくだけで、朝食がワクワクするとか、コーヒー1杯をDEAN & DELUCAの豆で落としてもらうだけでもいつもと違う食卓になる。自分の手で食卓を少しの変化で作りあげていくのも、「ハレ」じゃないですか。
出居:朝食でマフィンとコーヒーを、素敵なお皿に盛って、写真を撮りたくなっちゃうような、そんなカジュアルな使い方でもいいと思います。フルコースぜんぶを買わないといけないのではなくて、前菜は自分の得意料理で、メインは作るのがたいへんだからDEAN & DELUCAでローストビーフを買おうとか。肩肘を張らずに使っていただけると。
出居:はい、売場は季節ごとに変えています。「暑いからカレーとかスパイスなどを食べたいよね」っていうときには、調味料のコーナーでカレーのプロモーションをやったり、お惣菜のところでは、辛めの味付けのお料理を出したりしています。
出居:季節のフルーツを使ったドリンクもそうですし、ホットアップルサイダーみたいな、冬のニューヨークの定番商品もお客様を飽きさせないポイントです。あと、季節を感じられるディスプレイ「プロモーションテーブル」を必ず各店の店頭に設置しています。
出居:かつては、ニューヨークの店舗と同じく、入口に入ると生鮮があって、花があって、そこで季節を感じるという作りでした。それが進化して考え出したのが、プロモーションテーブル。お菓子のプロモーションもあれば、スパイスやカレーがあったり。お客様が一歩お店に入っていただくと季節を感じられるところには、とてもこだわりを持っています。
出居:はい、お客様のご要望をお伺いし、シーンに合わせた食卓をご提案しています。たとえば、ワインだったら、プラスアルファで「こんなお惣菜を合わせたら?」「こんな飲み方をしては?」とお伝えできるスタッフが揃っています。
出居:ワインだけではなく、お惣菜や調味料やパスタまで、食卓すべてをつくりあげるアイテムが揃っているのも食のセレクトショップならでは強みですね。スタッフはみんな食べることが大好き。お客様に提案してよろこんでいただきたい気持ちを大切にしているスタッフがばかりです。
背景にあるストーリーに価値を感じ、シンプルな素材を選ぶこと。
味や見た目で、季節感を大切にすること。
そして、なんでもプロに聞いてみること!
DEAN & DELUCA のストアディレクター出居さんには、ハレの食卓を構成する要素を教えていただきました。
お店を訪れた際には、そんなこだわりセレクトの片隅にあるジャワティにも注目してくださいね!